訪問看護は、病院勤務では味わえない一人ひとりとの深い関わりや、生活の場に寄り添った支援ができる仕事です。
その一方で、現場ならではの課題やトラブルも少なくありません。
ここでは、これまでご紹介してきた記事をまとめ、訪問看護のリアルな働き方や日々の工夫をお伝えします。
訪問中にトイレを借りるのは難しいことが多く、衛生面や気兼ねから控える方針の事業所もあります。
あらかじめコンビニや公共施設の場所を把握し、訪問の合間や休憩中に済ませるようにしましょう。
スケジュールに余裕を持たせることが、体力的にも精神的にも安心につながります。
利用者さんやご家族との会話は大切ですが、時間が長くなりすぎると次の訪問に影響します。
訪問の最初に「本日は〇時まで伺います」と伝えておくとスムーズです。
会話が続いたときは、「次の訪問があるので、また次回お話しさせてください」と優しく切り上げると角が立ちません。
夜間や休日の待機は心身に負担がかかるため、事業所全体で無理のないシフトを組むことが大切です。
当番外でもフォローできる体制を整えたり、就寝前のリラックスタイムや睡眠補助グッズで睡眠の質を高めたりする工夫も有効です。
軽い運動やストレッチで心身を整えることも忘れずに。
訪問看護は、利用者さんやご家族との信頼関係が土台です。
傾聴の姿勢でしっかり話を聞き、明るい表情で接し、質問には誠意を持って対応しましょう。
看護師としての専門的な意見も、相手の気持ちを尊重しながら丁寧に伝えることが信頼を深めます。
朝はカンファレンスから始まり、午前・午後で計5件程度の訪問が基本です。
記録はスマホやボイスメモを活用し、移動時間を有効に使って効率化。
事務作業は最小限で、チームでのフォロー体制も整っているため、子育て中の看護師も働きやすい環境です。
病院勤務では見えない日常に寄り添い、「ありがとう」の言葉を直接もらえるのは訪問看護ならではの喜びです。
大変なことも多いですが、地域の暮らしを支える誇りとやりがいがあります。
無理をせず、自分や仲間を大切にしながら長く続けられる環境を選ぶことが大切です。